CM制作の流れは「相談 → 企画 → 見積・発注 → 準備 → 撮影 → 編集 → 考査・納品 → 放映」の8ステップです。標準的なスケジュールは発注から納品まで6〜8週間、最短で3週間、タレントを起用する場合は10〜12週間が目安になります。意外に思われますが、一番時間がかかるのは撮影ではなく「決める」工程(企画の決定とキャスティング)です。この記事では、各ステップで何が起き、発注側は何を決めればよいのか、どこで遅れやすいのかを、CM制作会社の立場から順番に説明します。FILMOQでは企画のご提案とお見積りを無料でお出ししているので、ステップ2まではコストゼロで進められます。
CM制作の流れ:8ステップの全体像
まず全体像です。右端の「発注側がやること」を見ると、発注側の仕事はほぼ「決めること」と「確認すること」だと分かります。
| ステップ | 制作会社がやること | 期間の目安 | 発注側がやること |
|---|---|---|---|
| 1. 相談・ヒアリング | 目的・媒体・尺・予算・時期を聞き取る | 1〜3日 | 「何のために、どこで流すか」を話す |
| 2. 企画提案 | 企画コンセプト・簡易プロット・参考ビジュアルを提出 | 3〜5営業日 | 方向性を選ぶ(複数案から) |
| 3. 見積・発注 | 企画に沿った見積書・スケジュール表を提出 | 3〜7日 | 社内決裁・発注 |
| 4. 準備(プリプロダクション) | 絵コンテ・キャスティング・ロケハン・美術・衣装・PPM | 2〜3週間 | 絵コンテ承認・出演者承認・PPM出席 |
| 5. 撮影 | 撮影・録音(1日〜2日が多い) | 1〜2日 | 立ち会い(任意)・現場での最終確認 |
| 6. 編集・MA・グレーディング | オフライン編集 → 修正 → 本編集・音・色 | 1〜2週間 | 試写・修正指示(通常2回まで) |
| 7. 考査・納品 | TVCMは局考査と素材搬入、WebCMは媒体別書き出し | 3日〜1週間 | 考査用の資料(エビデンス)提出 |
| 8. 放映・配信 | 放映確認・素材の二次展開 | — | 効果測定・次回への反映 |
ステップ別に、何が起きるか
1. 相談・ヒアリング(1〜3日)
最初の打ち合わせで決まるのは「何を作るか」ではなく「何のために作るか」です。制作会社はここで、目的(認知・理解・購入・採用など)、流す場所(テレビ・YouTube・SNS・店頭)、尺(15秒・30秒・60秒・縦型)、予算の上限、放映したい時期を聞きます。予算が未定でも構いません。「上限はこのくらい」が分かれば、その範囲で成立する企画を出せます。逆に、目的が曖昧なまま進むと、後の工程で必ず戻ります。
2. 企画提案(3〜5営業日)
ヒアリングをもとに、企画コンセプト・簡易プロット(15秒の流れ)・参考ビジュアルをまとめて提案します。会社によって有料・無料が分かれる工程で、FILMOQは無料です。ここで見るべきは「絵がきれいか」より、目的に対して企画が答えているかと、予算内で撮れる設計になっているかの2点。複数案が出た場合、社内で選ぶ基準を先に決めておくと1週間早くなります。
3. 見積・発注(3〜7日)
企画が固まると、撮影日数・出演者・ロケ地・機材・編集の内訳で見積が出ます。CMの費用は「監督料」ではなく撮影日数と出演者でほぼ決まるので、見積の段階で「撮影1日にできるか」「出演者を1人減らせるか」を相談すると、企画を壊さずに金額を動かせます。発注書または契約書を交わした時点で、正式にスケジュールが動き出します。
4. 準備・プリプロダクション(2〜3週間)
CM制作で一番長い工程です。絵コンテ(カット割り)の作成と承認、キャスティング(オーディションまたは候補提示)、ロケハン(撮影場所の下見と許可取り)、美術・衣装・小道具の手配、撮影スケジュールの確定を並行して進めます。最後にPPM(プリプロダクション・ミーティング)で、絵コンテ・出演者・ロケ地・衣装・スケジュールをすべて確認し、「これで撮る」を全員で合意します。PPM以降の変更は費用と日程に直結するので、決めるべきことはPPMまでに決めます。
5. 撮影(1〜2日)
15秒CMなら撮影は1日で終わることが多く、複数尺(15秒・30秒・縦型)を同時に撮る場合や、ロケ地が2か所以上ある場合に2日になります。発注側の立ち会いは任意ですが、商品の見せ方(ロゴの向き、色の再現、パッケージの新旧)は現場でしか確認できないため、商品を一番よく知る人が1人いると撮り直しがなくなります。
6. 編集・MA・カラーグレーディング(1〜2週間)
撮影素材をつなぐオフライン編集 → 試写 → 修正 → 本編集(テロップ・CG・ロゴ)→ MA(ナレーション・音楽・効果音の整音)→ カラーグレーディング(色の最終調整)の順で進みます。修正は通常2回までが見積に含まれ、それ以上は追加費用になることが多いです。試写のときは「なんとなく違う」ではなく、どのカットの、何を、どう変えたいかを1つの表にまとめて渡すと、修正が1往復で終わります。
7. 考査・納品(3日〜1週間)
TVCMには、放送局ごとの「考査」があります。各局が放送基準にもとづいて、表現(誇大・比較・安全性)と業種(金融・医薬・美容などは根拠資料が必要)を審査し、通らなければ修正して再提出になります。薬機法・景品表示法に触れる表現は、絵コンテの段階で局に事前相談するのが最も安全で、これをやると納品直前の差し戻しがほぼなくなります。考査が通ると、放送局へ素材を搬入(多くはオンライン搬入)します。搬入の締切は局によって異なるため、放映開始の1週間前には素材を完成させておくのが目安です。WebCMには考査はありませんが、媒体ごとに尺・アスペクト比・ファイル仕様が異なるので、納品時に「どこで流すか」を全部伝えておくと、書き出しを一度で終えられます。
8. 放映・配信・効果測定
放映が始まったら終わりではなく、ここから「次の1本」が始まります。WebCMなら視聴維持率・クリック率・コンバージョン、TVCMなら認知調査や検索数の変化を見て、どのカットが効いたかを制作会社と共有しておくと、2本目の企画精度が上がります。撮影素材は、縦型・15秒・静止画への二次展開に使えるので、納品時に「他に何が作れるか」を聞いておくと1本の撮影から3〜5本の展開ができます。
期間の目安:3つのパターン
| パターン | 発注から納品まで | 条件 |
|---|---|---|
| 最短 | 3週間 | WebCM・出演者は一般モデルかスタッフ・ロケ地1か所・修正1回 |
| 標準 | 6〜8週間 | TVCMまたはWebCM・キャスティングあり・ロケハンあり・考査あり |
| タレント起用 | 10〜12週間 | タレント側のスケジュール調整・契約・事務所確認が加わる |
「放映日が決まっている」案件は、放映日から逆算して考査(1週間)・編集(2週間)・準備(3週間)を引いた日が、撮影の期限ではなく企画決定の期限です。ここを撮影日と勘違いすると、必ず間に合わなくなります。
TVCMとWebCMで、流れが違うところ
| 項目 | TVCM | WebCM |
|---|---|---|
| 考査 | 放送局ごとにあり(表現・業種) | なし(媒体の広告ポリシーはあり) |
| 尺 | 15秒・30秒が基本 | 6秒〜60秒・縦型など自由 |
| 納品形式 | 放送規格の素材を局へ搬入 | 媒体別にファイルを書き出し |
| 放映まで | 搬入締切あり(目安1週間前) | 納品当日に配信可能 |
| 修正のしやすさ | 放映後の差し替えは再搬入が必要 | 差し替え・ABテストが容易 |
両方を作る場合は、TVCMの考査基準に合わせて撮っておき、WebCM版で表現を足すのが安全です。逆にすると、Web用に撮った表現がテレビで使えず、撮り直しになります。
発注前に決めておくと、2週間速くなる5つのこと
| 決めておくこと | なぜ速くなるか |
|---|---|
| 目的と、見る指標 | 企画の判断基準になる。「良い・悪い」の議論が「目的に合う・合わない」に変わる |
| 尺と媒体 | 撮影の設計(横・縦・カット数)が最初から決まる |
| 放映・公開日 | 逆算でスケジュールが一発で組める |
| 予算の上限 | 上限内で成立する企画だけが提案され、見積の往復が消える |
| 出演者の方針(タレント/モデル/社員) | キャスティングの期間と費用が最初から読める |
遅れる原因トップ3と、防ぎ方
1位は「決裁者が途中から入る」です。担当者レベルで企画を進め、PPM直前に役員が見て方向が変わる。防ぎ方は、ステップ2の企画提案の時点で決裁者に一度見てもらうこと。2位は「修正の往復」。試写のフィードバックが人によってバラバラで、3回・4回と続く。防ぎ方は、社内の意見を1つの表にまとめてから制作会社に渡すこと。3位は「考査の差し戻し」。効能・比較・No.1表現の根拠資料が用意できず、放映日が動く。防ぎ方は、絵コンテ段階での事前相談と、根拠資料の早期準備です。
流れの中で、費用が動くポイント
費用が決まるのはステップ3(見積)ですが、動くのはステップ4と6です。準備の段階で出演者やロケ地が増えると撮影日数が増え、編集の段階で修正回数が見積の範囲を超えると追加になります。目安として、FILMOQの場合、WebCMは50万円〜(ロケ撮影ありは150万円〜)、TVCMは150万円〜、タレント起用や大規模ロケを含む場合は500万円〜です。費用の内訳と相場は料金表とCM制作会社おすすめ16選|費用相場と考査の注意点にまとめています。
FILMOQの場合
FILMOQは東京・南青山のCM・映像制作会社で、映画監督が企画・演出を担当します(代表の早坂亮輔を中心とした演出チーム)。流れは上の8ステップと同じですが、違いは入口です。ステップ1の一次返信は1営業日以内、ステップ2の企画案は最短で当日、目安3営業日以内、費用は無料。企画案を見た上でお断りいただいて構いません。Sony・Google・Honda・Canon・ASICS・外務省などのTVCM・WebCMを手がけ、作品に合う色を決めて、画のすべてをその色で描きます。広告代理店・制作会社からの協力会社としてのご依頼も受けています。詳しくはCM・WebCM制作のページをご覧ください。
CM制作の流れで、よく聞かれること。
CM制作は発注からどのくらいで完成しますか?
標準で6〜8週間、最短3週間、タレント起用で10〜12週間が目安です。放映日が決まっている場合は、放映日から考査1週間・編集2週間・準備3週間を引いた日が「企画決定の期限」になります。
企画だけ先に見てから発注を決められますか?
はい。FILMOQでは企画のご提案とお見積りを無料でお出ししているので、ステップ2まで費用はかかりません。企画を見た上でお断りいただいても問題ありません。
撮影に立ち会う必要はありますか?
必須ではありませんが、商品の見せ方(ロゴ・色・パッケージ)は現場でしか確認できないため、商品を一番よく知る方が1人いると撮り直しがなくなります。遠方の場合はオンラインでの立ち会いも可能です。
TVCMの考査とは何ですか?通らないとどうなりますか?
放送局が放送基準にもとづいて、表現と業種を審査する工程です。通らない場合は表現を修正して再提出になり、放映日が動くことがあります。薬機法・景品表示法に関わる表現は、絵コンテ段階で局に事前相談するのが最も安全です。
修正は何回までできますか?
多くの制作会社では編集段階の修正2回までが見積に含まれ、それ以上は追加費用になります。社内の意見を1つの表にまとめてから渡すと、1往復で終わることがほとんどです。
TVCMとWebCMを同時に作ると、流れはどう変わりますか?
撮影は1回で済みますが、TVCMの考査基準に合わせて撮り、WebCM版で表現を足す順番にします。納品はテレビ用の搬入素材と媒体別のファイルの2系統になります。
FREE / 企画提案
企画を見てから、決めてください。
FILMOQでは企画のご提案とお見積りを無料でお出ししています。企画コンセプト案・簡易プロット・参考ビジュアルまで出しますので、金額だけではなく「実際に何ができるか」を見てから判断できます。他社と比較検討中でも、予算や時期が固まっていない段階でも構いません。企画をご覧いただいたうえで、お断りいただいて問題ありません。
一次返信は1営業日以内。企画案は最短で当日、目安3営業日以内にお出ししています。作品に合う色を決めて、画のすべてをその色で描きます。
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