CMの編集初稿は、構成と伝わる内容を先に確認し、色・音・細かな文字の仕上げは確認段階に合わせて見ます。修正指示は、該当する時間、気になること、その理由、希望する方向をまとめて渡すと伝わりやすくなります。「もっと良く」「テンポを上げる」だけでなく、どこで何が起きているかを書いてください。
初稿を見る前に、仮の部分を確認する
初稿では、音楽、ナレーション、文字、色などが仮の状態で入っていることがあります。最初に制作会社へ、今回確認してほしい範囲と、未仕上げの部分を聞きましょう。仮の声に合わせて間を詰めた後、本収録の声で再調整になる、といった往復を避けるためです。
確認は、まず通して一度見て、何の話で何が残ったかを書き、その後でカットごとに見直す方法がおすすめです。途中で止めながら細部だけを見ると、全体としての分かりやすさや感情の流れを判断しにくくなります。
確認する順番を、社内でそろえる
| 確認するもの | 主な問い |
|---|---|
| 構成 | 状況が分かるか。話の順番に無理がないか |
| 商品・メッセージ | 伝えたいことが残るか。表示や使い方は正しいか |
| 芝居・テンポ | 感情の変化が自然か。待つ時間や急ぎすぎる箇所はないか |
| 色・音・文字 | 確認用の仮素材か、最終仕上げとして見る段階か |
| 媒体別の完成版 | 尺、画面、字幕、終了画面、版の指定が合っているか |
商品名の誤りなど、早く共有したい修正は段階を待つ必要がありません。一方、大きな構成変更を検討中なら、切られる可能性のある場面の細かな色調整に時間をかける前に、その判断を先に進めます。
修正指示の基本形は「時間・問題・理由・希望」
たとえば「商品をもっと見せたい」なら、「00:08〜00:10の商品カットが短く、初見では商品名を読み取りにくい。商品名が分かる時間を確保したい」と書きます。延ばす以外に、別カットへ替える、文字を整理するなど、制作側から方法を提案できます。
以下は架空の修正メモです。秒数は説明用で、推奨尺ではありません。
| 該当箇所 | 問題と理由 | 希望・優先度 |
|---|---|---|
| 00:03付近 | 場所が切り替わったことに気づきにくい | 状況が分かるカットか音を検討したい/必須 |
| 00:08〜00:10 | 商品名を読む前に次の場面へ移る | 商品を認識できる見せ方にしたい/必須 |
| 終わりの表情 | 企画で狙った照れより、自信の強い印象に見える | 別テイクがあれば比較したい/相談 |
「テンポが悪い」を、何が止まっているかに分ける
長いカットでも、新しい情報や感情が見えていれば、見る理由が残ります。逆に短く切っても、同じ情報の繰り返しなら、進んでいる感じは出ません。カットの長さだけでなく、説明の重複、動作が終わった後の待ち、視点の切り替え、音の入り方を見てください。
「もっと速く」ではなく、「この場面で伝える情報は前のセリフで分かるので、短くできないか」と理由を添えます。短くした結果、表情を受け取る時間がなくならないかも、改稿版を通して確認します。
社内の意見は、統一する前に分類する
商品情報の訂正、企画目的に関わる修正、個人の好みを同じ重さで扱うと、どこを優先すべきか分からなくなります。「必須」「相談」「現状で了承」に分け、窓口からまとめて送るのがおすすめです。意見が対立している場合は、その論点と最終判断者を示します。
関係者のコメントを一つのファイルへ集めるだけでは一本化になりません。「人物を長く見せたい」と「商品カットを増やしたい」が両立しない場合は、今回の目的に戻って、どちらを優先するか決めます。
修正版の確認では、直していない部分も通して見る
一つのカットを延ばすと、音や次の場面への入り方も変わります。修正版では、指摘箇所が直ったかを確認した後、全体を再生します。前の版と混同しないよう、ファイル名・版番号・確認期限をそろえて共有してください。
最終確認では、映像内容だけでなく、商品表示、字幕、音、縦横の版、終了画面、使用先を確認します。追加編集や修正回数の扱いは案件の合意条件によるため、既存の見積書と依頼範囲に戻って相談します。
意図が伝わるCMを、企画から仕上げまで
FILMOQでは、CM・WebCMの企画・演出から撮影・編集まで対応しています。制作のご相談では、目的と使用媒体に加え、社内の確認体制もお知らせください。
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発行:FILMOQ株式会社。本記事の確認順・修正メモは進行方法の提案です。実際の確認工程は制作会社と合意してください。